菅原道真公を祭り、「学問の神様」として知られる湯島天神(東京都文京区)で19日、「第48回チビッ子そろばん祭り」が行われた。
東京近郊でそろばんを習っている小学校3年生以下の子供たち約90人が参加。本殿で上達祈願を済ませたあと、全長約4メートル、283桁もある長~いそろばんを使って読み上げ算に挑んだ。
チビッ子そろばん祭りは、そろばんの上達を願って昭和50年から毎年開催されてきた。運営する全国珠算教育連盟の担当者は、「スマートフォンなどで簡単に情報が手に入り、計算も容易にできる時代だからこそ、子供たちに改めて日本の伝統的な計算方法に楽しんで触れてほしい」と話した。
家族が見守るなか、長いそろばんの前に並んで珠をはじく子供たちの表情は、まさに真剣そのもの。パチパチと懐かしい音が境内に響き渡った。
千葉県柏市から参加した岡田莉佳さん(6)は「あんなに大きなそろばんは初めて見た。計算はちょっと難しくて、本番は緊張した」と楽しそうに話した。
チビッ子そろばん祭りでは、ほかに「そろばん絵馬」の奉納や「そろばん神輿」の練り歩きも行われた。(文・写真 関勝行)