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終戦79年の平和への誓い 戦没者追悼式、天皇陛下「人々の幸せ希求」

産経ニュース 2024年8月15日 13時8分

終戦から79年となった15日、政府主催の全国戦没者追悼式が東京都千代田区の日本武道館で行われた。全国各地の遺族らは惨禍が繰り返されないよう平和を誓い、先の大戦で犠牲となった軍人・軍属約230万人、一般市民約80万人の計約310万人の冥福を祈った。

岸田文雄首相は就任後3回目の参列となり、「法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持、強化を進め、人間の尊厳を中心に据えながら、世界が直面するさまざまな課題の解決に全力で取り組む」と述べた。

正午の時報に合わせて1分間の黙禱(もくとう)がささげられ、天皇陛下が「過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願う」と述べられた。

父親が中国で戦病死した福島県福島市の安斎満さん(86)が遺族を代表して、追悼の辞を述べた。「世界ではいまなお戦争が絶えることがなく、多くの戦争犠牲者が出ており、1日も早く平和が実現することを祈るばかり」とし、「私たち遺族は戦争の悲惨さと平和の大切さを、今こそ語り継いでいかなければならない」と力を込めた。

参列遺族の最高齢は、北海道の長屋昭次さん(97)。最年少は東京都の酒井清凪(せな)さん(3)だった。事前に参列の意向を示した遺族は、80歳以上が47・0%(1512人)と半数近くを占め、戦没者の妻は2人。父母の参列は平成23年に途絶えた。

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