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学校給食、物価高騰で苦境「ここまで豪華じゃない」 政府の紹介メニュー物議も

産経ニュース 2024年8月10日 14時46分

食に関する正しい知識や習慣を子供たちに教える役割がある学校給食も、いかに安定的に提供するかという課題を抱えている。

「思い出の給食はどれ?」。X(旧ツイッター)の政府広報オンラインに4月、給食の変遷をたどる記事が掲載され、物議を醸した。

「平成・令和の給食メニュー」として紹介されたのは、肉や野菜がたっぷりの丼、春巻き2本、具だくさんのスープ、サラダ、ゼリー。これに「今はここまで豪華じゃない」などと、実状と異なるとする保護者らの批判的な投稿が殺到した。

給食制度は昭和29年の学校給食法の成立によって確立。1日に必要な栄養素の約3分の1がとれるように配慮して提供されるようになった。文部科学省の調査(昨年9月時点)によると、小中学校の給食を無償化しているのは30%。平成29年度の4%から大きく伸び、自治体側の力の入れようが伝わる。

ただ、食材費(月額平均)は小学校4688円、中学校5367円。直近5年間で約8%、10年間で約12%も上昇した。物価高の影響で赤字に陥る業者も多い中、給食の質の維持に腐心する姿がうかがえる。

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