東京都が2050年までの脱炭素社会の実現を目指すプロジェクト「HTT」のイベントが7日、東京・渋谷スクランブルスクエアで行われた。「HTT」は電力を「へらす」「つくる」「ためる」の頭文字からとったもので、省エネや再生可能エネルギーなどの活用を進めることにより、気候変動の原因となる温室効果ガスの排出を削減することを目的としている。
東京都では「HTT」や脱炭素化に向けて積極的に関わる企業を「HTT取組推進宣言企業」として登録する制度を23年8月から開始し、これまでに400社を超える企業が登録している。渋谷スクランブルスクエアでは1500キロワットの発電が可能なビル内発電機2台を並列運転し、最大3000キロワットを自給。発電時に排出される熱を回収して給湯や暖房に利用するなどして、昼間の電気使用量の約4分の3を自家発電で運用している。
イベント内で設置された、床を踏むことで発電される「発電床」を体験した俳優の堀田茜さんは「一歩一歩踏みしめるたびに発電しているということが、社会の役に立っていると感じた。アクションを起こすことで、地球にも優しく、自分も楽しくできるのはすてきだと思う」と語った。