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「おっとうみたいな棒振りに」 祇園祭、綾傘鉾の稚児が抱く夢 山鉾巡行で雄姿

産経ニュース 2024年7月17日 16時23分

日本三大祭の一つとして知られる京都・祇園祭の前祭(さきまつり)が17日、ハイライトとなる山鉾(やまほこ)巡行を迎え、豪華な装飾の山鉾が京都市中心部を進み、古都を夏を彩った。綾傘鉾の稚児、原田旺樹さん(6)=同市立朱雀第七小1年=は、綾傘鉾囃子(はやし)方としての顔も併せ持つ。宵山初日の14日には、お囃子デビューし、大人に混ざって鉦(かね)をたたいた。

お囃子の稽古を始めたのは6月下旬からだが、綾傘鉾囃子方保存会会長を務める父の一樹さん(40)に連れられ、幼いころからお囃子が子守歌代わりだった。一樹さんは「いつの間に覚えたんやろ。私がお囃子を始めたころより、ずっとできている」と目を細める。

17日、ほかの稚児は父に手を引かれて巡行に参加したが、旺樹さんの横に一樹さんの姿はなかった。赤熊(しゃぐま)の被り物をかぶり、お囃子に合わせて棒を振って踊る「棒振り囃子」を大観衆の前で披露するためだ。

旺樹さんには今、夢がある。「おっとうみたいな棒振りになりたい」。綾傘鉾の「顔」ともいえる一樹さんの背中が大きな目標だ。(田中幸美)

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