産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「大和ハウス杯 第63期十段戦」の挑戦者決定戦が30日、東京都千代田区の日本棋院東京本院で行われ、芝野虎丸九段(25)が241手までで、許家元九段(27)に黒番中押し勝ちし、3期連続での五番勝負登場を決めた。
井山裕太十段(35)=王座・碁聖=とのシリーズは3月3日、大阪府東大阪市の大阪商業大で開幕する。
昨年、十段・名人位を失い無冠となった芝野九段は今期、古谷裕八段と佐田篤史七段に勝利し、準決勝では山下敬吾九段との半目勝負を制した。
前期とは立場を入れ替えての五番勝負に、芝野九段は「こんなに早く挑戦の機会が来たことがすごくうれしい。本戦では内容の良くない碁もあったが、せっかくここまで勝つことができたので頑張りたい」と話した。これまでの対戦成績は井山十段が36勝、芝野九段が26勝となっている。
芝野九段は平成11年、神奈川県生まれ。26年にプロ入りし、令和元年に名人戦を制して19歳11カ月の最年少で七大タイトルを初獲得した。