外交関係樹立100周年でトルコから招待を受けた秋篠宮ご夫妻は、首都アンカラ郊外のエセンボア国際空港に到着された。
日本とトルコには、地震大国という共通点がある。昨年のトルコの地震では、国際協力機構(JICA)が事務局を担う「国際緊急援助隊」で阪神大震災の対応経験者らが派遣され、その後も「心のケア」や防災教育など、息の長い支援が続く。秋篠宮ご夫妻は現地時間4日午後、現地のJICA職員らから災害対応について聞き、ねぎらわれた。
両国は、これまで地震などの災害が発生した際、相互に支援・救助チームを派遣してきた。平成23年の東日本大震災では、トルコ政府から支援・救助チーム32人が来日。その活動期間は、外国からの支援・救助チームとしては、最長となる約3週間に及んだ。
一方、昨年2月にトルコ南東部で発生した地震では、平成7年の阪神大震災の対応経験者が現地入りし、自治体に被災後の対応を助言。JICAはその後も、復興計画の策定など中長期的な支援を行っており、東日本大震災で「心のケア」にあたった専門家の派遣や、難民を含む地域の特性も考慮した心理的影響の調査など、トラウマを抱えた若年層への支援も近く本格化する計画だ。
来たるべき災害への「備え」の共有も進む。JICAがトルコで開催した防災教育のコンテストには、現地の教員や学生らが参加している。
JICAトルコ事務所の渡辺大介所長は「日本とトルコがそれぞれの経験や特徴を共有しながら、お互いが災害に対する強さを高めていけるよう、トルコでの災害リスク管理・防災への協力を行っていきたい」と話している。(吉沢智美)