宮内庁は8日、聖路加国際病院(東京都中央区)にご入院中の三笠宮妃百合子さまの容体が悪化し、心臓や腎臓など全身の機能の低下がみられると明らかにした。百合子さまは現在101歳で、皇室最高齢であられる。ご容体の変化を受け、百合子さまの孫で、外国訪問中の三笠宮家の彬子さまは予定を変更し、9日に帰国される。
百合子さまは今年3月、軽い脳梗塞と誤嚥(ごえん)性肺炎でご入院。一時集中治療室に入ったが、最近は一般病室で過ごし、車いすに座るなどのリハビリにも臨まれていた。宮内庁によると7日の検査で機能低下が判明、現在は病室で休まれているという。
彬子さまは英国とフランスを非公式に訪問するため7日に羽田空港を出発したが、百合子さまのご様子を聞き、帰国を決められたという。
百合子さまは大正12年6月4日、高木正得(まさなり)子爵の次女としてご誕生。昭和16年10月、昭和天皇の弟である三笠宮さまとご結婚。3男2女をもうけられた。
平成14年に三男の高円宮さま、24年に長男の寬仁さま、26年には次男の桂宮さまを亡くされた。28年に三笠宮さまが薨去した際に喪主を務めた後、三笠宮家の当主となられていた。多くの公的な役職からは退いているが、今年元日には、皇居などで新年祝賀の行事に臨まれていた。