天皇、皇后両陛下は17日、9月の豪雨で被災した石川県輪島市を日帰りの日程で訪問し、被災者を見舞われた。午前中に羽田発の特別機で能登空港(輪島市)に入り、宮内庁職員らと同乗のマイクロバスで市内を移動された。
女子中学生ら4人が亡くなった同市久手川(ふてがわ)町では、坂口茂市長から当時の状況について説明を受け、深々と頭を下げて黙礼された。
約50人が避難する市立輪島中では、地震と豪雨の両方で被災し、2度目の避難所生活を送る女性に、両陛下は「おつらかったですね」と寄り添われた。輪島塗の職人の男性には、両陛下は「大変でしたね」と声をおかけに。男性は懇談後、「マスクをしていたが、お二人とも優しい目だった。一職人としてまた頑張っていきたい」と話した。
住民の救助や、安否不明者の捜索などに従事した関係者とも面会し、ねぎらわれた。警察署の関係者からは、豪雨で仮設団地に取り残された高齢者を背負って救出する際、汚水を飲んで体調を崩した署員がいたという話をお聞きに。両陛下は「その後はいかがですか」と尋ね、署員の体調を気遣われていたという。
夕方には能登空港で、同県珠洲(すず)市と能登町の首長らともご面会。両自治体も豪雨で大きな被害を受けており、被害状況について聞き、ねぎらわれた。
秋篠宮ご夫妻は14日、東京都北区にある区立王子小の創立150周年記念式典に臨席された。
秋篠宮さまはお言葉で、児童らに「皆さんが、豊かな心と健やかな身体(からだ)を育み、新しい時代の担い手として大きく羽ばたいていかれることを心から願っております」と語りかけられた。
ご夫妻はその後、全校児童らによる合唱もお聞きに。児童代表から花束を手渡されるとにこやかに応じ、会場を出る際には一人一人と握手を交わすなど親しく交流された。
ご夫妻は17日、台東区の日本学士院を訪れ、第40回国際生物学賞の授賞式に臨席された。今回の受賞者は、南極海を調査し、深海生物の多様性の解明などに貢献した独フランクフルト大のアンゲリカ・ブラント教授。式典の後、ご夫妻はブラント教授夫妻と英語で懇談し、笑顔を見せられていた。
秋篠宮さまは18、19日、総裁を務める日本動物園水族館協会の動物園技術者研究会臨席などのため、静岡市を訪問された。18日は研究発表を聞き、19日は市立日本平動物園を視察された。
ご夫妻の次女、佳子さまは16日、東京都港区で、都市緑化に貢献した企業や団体などを表彰する「第7回みどりの『わ』交流のつどい」に出席された。お言葉で、参加者らが交流を深める中で、「新しい発想が生まれたり、これからの活動の発展につながったりする、貴重な時間になることと思います」と期待を寄せられた。式典後、受賞者の説明を聞き、活動内容を紹介するパネルを見て回られた。
日本赤十字社名誉副総裁の寬仁親王妃信子さまは16~18日、九州八県赤十字大会などに臨席のため、福岡県を訪問された。
高円宮妃久子さまは18日、都内で、名誉総裁を務める「高円宮記念日韓交流基金」の顕彰式典に臨席された。
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