天皇、皇后両陛下が戦後80年の節目となる令和7年、広島、長崎、沖縄の3県を訪問される方向で検討が進められていることが29日、関係者への取材で分かった。
在位中の上皇さまは戦後50年を迎えた平成7年夏、上皇后さまとともに原爆が投下された長崎と広島、地上戦で多くの犠牲者を出した沖縄を相次いで訪問された。その後の節目には、海外の激戦地にも足を運ばれた。
天皇陛下は今年6月、英国訪問前の記者会見で、上皇ご夫妻から戦時中の体験について聞き、平和を大切に思うお気持ちを「しっかりと受け継いでまいりたい」と述べられていた。
令和7年は、両陛下の恒例の地方ご公務「四大行幸啓(ぎょうこうけい)」の一つ「国民文化祭」が、秋に長崎県で開催される。こうした機会のほか、広島、沖縄のご訪問についても調整しており、先の大戦の犠牲者の慰霊や、記憶の継承に関わる人々との交流などが想定される。