宮内庁は12日、4月に開設したインスタグラムの公式アカウントについて、半年間の運用結果を発表した。フォロワー数は官公庁のアカウントでは異例の180万人、投稿が閲覧された回数はのべ2億回を超えた。一方、若年層のフォロワーは2割未満と限定的で、担当者は「より一層の情報発信について検討していきたい」としている。
アカウントを開設した4月1日~9月30日のフォロワー数の推移や年齢比、投稿への「いいね」の数などを分析した。フォロワー数は運用開始から約3週間で100万人を超え、6月、天皇ご一家のご静養の写真を投稿した直後に150万人を突破。天皇陛下のご即位から5年(5月)や、天皇、皇后両陛下の英国ご訪問(6月)の投稿にも多くの反応があり、「いいね」の総数は1900万超だった。
一方、9月末時点のフォロワーの年齢比では、13~34歳(若年層)が約31万人と17%にとどまり、45~54歳が28%、55~64歳が27%など中高年層が大半を占めた。
藤原麻衣子広報室長は「幅広い層に情報を届ける効果的な手段として機能している」と評価しつつ、インスタグラムの利用者の中心が若年層であることを踏まえ、「若年層に情報を届けていく余地はある」との見方を示した。宮内庁は今後、ホームページも大幅刷新する予定。来年度の概算要求に広報充実の費用約3400万円を盛り込んでいる。