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秋篠宮ご夫妻、国際会議ご臨席 悠仁さま、昆虫研究者とご交流 皇室ウイークリー(861)

産経ニュース 2024年8月30日 12時0分

天皇、皇后両陛下はこの1週間、静養先の那須御用邸付属邸(栃木県那須町)で静かに過ごされた。

27日には、天皇陛下は滞在先の付属邸で、閣議に関わる文書などに目を通し、署名・押印する執務に臨まれた。

上皇ご夫妻は23日、静養先の長野県軽井沢町で、戦後に中国・旧満州から引き揚げた人々が入植した大日向(おおひなた)開拓地を散策された。

ご夫妻は、キャベツ畑を手を取り合ってご散策。上皇さまは「キャベツが随分よく育っているね」と、生育状況を確かめられていた。また、上皇后さまが「(キャベツの葉が)まだ巻き始め」と話すと、上皇さまが「それはまだ巻いていないみたいね」と応じるなど、お二方で和やかに言葉を交わされていた。散策中には、上皇さまが、上皇后さまのお足元を気遣い、「大丈夫」と尋ねられる場面もあった。

散策に先立ち、お二方は、畑の近くにある昭和天皇の御製(ぎょせい)が刻まれた記念碑をご覧になった。《浅間おろし つよき麓に かへりきて いそしむ田人 たふとくもあるか》との御製は、昭和22年10月に昭和天皇がこの地を訪れ、開拓団から労苦を聞いた際のことを詠んだもの。上皇ご夫妻も旧満州からの引き揚げ者を気にかけ、同地区にたびたび足を運ばれてきた。

ご夫妻は29日、静養を終えて帰京された。

秋篠宮ご夫妻は25日、日帰りで京都市を訪れ、「第27回国際昆虫学会議」の開会式に臨席された。トンボ類について研究するご夫妻の長男、悠仁さまも会議に参加し、ご夫妻とともに研究者と交流された。

国際昆虫学会議は、世界最大規模の昆虫に関する学術会議で4年に1度開催。日本での開催は2回目、44年ぶりで、30日までの6日間で国内外から約4千人が参加した。

秋篠宮さまは開会式のお言葉で、「昆虫は人間にとって身近であるとともに、環境指標になる生き物でもあります」とし、昆虫学は「きわめて間口が広い学問」とご指摘。「私が関心を持っている家畜化の分野においても昆虫は関係してきます」とも述べ、「研究者や子どもたちを含む市民が集い、議論を深めることは誠に意義深いものと申せましょう」と英語で述べられた。

悠仁さまは会議で、皇居のトンボ相についてポスター発表を行う研究グループに参加しており、観覧席で式典を見守られた。

その後、ご夫妻と悠仁さまは、小学生を含む国内外の参加者から、それぞれの研究について聞かれた。

参加者らによると、ラオスの食用昆虫について研究する男性に、秋篠宮さまは過去に同国を訪問したことなどをお伝えに。男性の話を聞き、「またラオスに行きたくなりました」などと感想を伝えられたという。悠仁さまは、トンボ類の羽の形態の進化について説明したドイツの男性に対し、調査対象に日本のトンボがどれくらい含まれているかや、トンボの体の構造などについて尋ねられたという。

高円宮妃久子さまは25日、日本武道館(東京都千代田区)で開催された「第40回高円宮杯日本武道館書写書道大展覧会」の授賞式に臨席された。

【皇室ウイークリー】は毎週金曜日、「産経ニュース」に掲載している企画です。ニュース紙面ではあまり触れられない各宮家のご活動や、上皇ご夫妻のご様子を含め、宮内庁担当記者が皇室の1週間を振り返ります。紙面で掲載できなかった写真もご紹介しています。さらに「皇室ウイークリー」だけのために撮影した写真も、アップしています。

また皇室のご動静は、産経新聞社が取材協力している季刊誌『皇室 Our Imperial Family』でも、詳しくご紹介しています。

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