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デブリ採取中断、準備作業に東電立ち会わず 小早川社長「今後は東電自身で確認」

産経ニュース 2024年9月4日 16時0分

東京電力が福島第1原発2号機の溶融核燃料(デブリ)の取り出しでミスにより作業を中断した問題で、東電の小早川智明社長は4日、斎藤健経済産業相に対し、準備作業の手順の確認が不十分だったと原因を報告した。準備作業には東電が立ち会っておらず、今後は確認を徹底するとした。

東電は8月22日にデブリ取り出しに向けた準備作業を開始。だが釣りざお型の回収装置を押し込む伸縮パイプの配置にミスが見つかり、作業を中断した。斎藤氏は翌日、小早川社長を経産省に呼び、原因や対策を報告するよう求めていた。

小早川社長はこの日、回収装置据え付けなど重要工程は「念には念を入れ作業していた」としつつ、「パイプ運搬など一般的な準備作業で東電を含め作業手順の確認が十分でなかった」と説明した。今後は「工程全般で確認プロセスを再精査し、東電自身による確認を行う」とした。協力会社を含めた体制の見直しや訓練の実施も視野に入れる。

斎藤氏は「高線量下の作業では細部まで東電が目を配って確認しないと当初の行程通りにはならない」と指摘。その上で「廃炉の根幹となる最も困難な作業に入っていく中で、高い緊張感を持って対応することを厳しく求める」と述べた。

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