インドが16日、人工衛星2基のドッキングに成功した。インド宇宙研究機関(ISRO)が発表した。インドが目指す世界の宇宙市場でのシェア拡大に追い風となりそうだ。
ISROは、ドッキングした2基を1つの物体として制御することにも成功したとしている。モディ首相はX(旧ツイッター)で「インドが熱望する宇宙ミッションに向けた重要な足がかりとなる」と表明した。
ロイター通信によると、人工衛星はそれぞれ、大型冷蔵庫ほどの大きさ。現在の宇宙市場でのインドのシェアは約2%という。
インド紙インディアン・エクスプレス(電子版)によれば、ISROは1月7日と9日にも、ドッキングを予定していたが、技術的な問題により延期していた。ドッキングを用いた最初のミッションは、月のサンプルを地球に持ち帰る作業になりそうだという。
インドは2023年8月、「チャンドラヤーン3号」で無人探査機を月に着陸させる4番目の国となった。40年までに、米国だけが成功している有人月面探査を実現することも目指している。(岩田智雄)