宇宙航空研究開発機構（JAXA）は22日、米航空宇宙局（NASA）の探査機「オシリス・レックス」が昨年9月に小惑星ベンヌから持ち帰った、黒い石や砂状の試料の一部を受け取ったと発表した。同日、相模原市のJAXA宇宙科学研究所で、日米双方の関係者が、試料受け渡し書の署名式を行った。
受け取った試料は、オシリス・レックスが持ち帰った121・6グラムのうち約0・6グラム。21日、同研究所に到着した。JAXAは令和3年11月、探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った試料5・4グラムのうち約0・5グラムを、協力関係にあるNASAに提供しており、ベンヌの試料は、その引き換えとして提供された。
署名式に出席した同研究所の国中均所長は「ベンヌの試料を分析してリュウグウの試料と比べ、太陽系の成り立ちの解明などに役立てられることを期待している」と話した。