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H3ロケット、責任者が決意「この先は連続成功あるのみだ」 7月1日に3号機打ち上げ

産経ニュース 2024年6月28日 18時12分

7月1日に鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げられることになった日本の次世代主力ロケット「H3」3号機の準備状況について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は28日、記者会見を開いて説明した。開発計画責任者の有田誠プロジェクトマネージャは「準備は十分に整えた。この先は連続成功あるのみだ」と、決意を示した。

この日、公表された飛行計画によると、3号機は30日午後8時半に、格納されている種子島宇宙センターの大型ロケット組立棟から発射地点へ移動。7月1日午後0時6~19分に打ち上げられ、打ち上げから約16分後、搭載する国の先進レーダー衛星「だいち4号」を軌道に投入する。

第1段機体に2基搭載する主エンジンLE9について、搭載する衛星の負荷を減らす取り組みを初めて行うことも明らかにした。燃焼の終盤は燃料を消費して機体が軽くなり、加速度が増すことから、繊細な電子機器の塊である衛星に負荷がかかる。そのため、燃焼終了直前の約20秒間は、推進力を約66%に減らして衛星の負荷を減らす。H3は将来、民間衛星打ち上げの大量受注を目指しており、衛星を「乗り心地よく」運べる実力をアピールすることが狙い。

打ち上げに失敗した初号機、国の大型衛星の搭載を見送って打ち上げられた2号機は試験段階の位置づけだったが、3号機は実用段階となる。有田氏は記者会見で「3号機はH3ロケットの本格的な実用段階に向けての大事なステップ。必ず成功させたい」と語った。

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