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高浜原発1号機、国内初の「50年超運転」認可 規制委、全会一致で了承

産経ニュース 2024年10月16日 11時28分

原子力規制委員会は16日、国内で最も長く稼働している関西電力高浜原発1号機(福井県)について、50年を超える運転に必要な施設の管理方針などを定めた保安規定の変更を認可した。国内の原発で50年超の運転が認められるのは初めて。高浜1号機は昭和49年に運転を開始し、今年11月14日で50年を迎える。

規制委は平成28年に最長60年までの運転延長を認めたが、30年を超えて運転する場合、長期間の運転に伴う経年劣化の状況などを技術的に評価し、今後10年間で実施する施設管理方針を保安規定に反映させることが義務付けられている。

関西電力は原子炉などの安全上重要な施設について、これまでに発生した劣化具合や今後の運転による劣化の可能性を予測し、運転開始50年以降も健全に維持できると判断。昨年11月に保安規定の変更認可を申請した。

規制委は16日の定例会合で、中性子によって原子炉圧力容器がもろくなる恐れがないことや、高熱や放射線に起因するコンクリート強度にも問題がないとする関電側の評価を確認。今後炉内部品の一部が交換される劣化対策も考慮し、全会一致で了承した。

会合後に記者会見した規制委の山中伸介委員長は「高経年化で特に気になるような技術データはなかった」と振り返った。

一方、来年6月には原発の運転期間が60年を超えても可能になる新制度に移行する。制度開始時点で30年を超えて原発を運転する際、電力会社は60年までの運転延長を改めて規制委に申請し認可を受ける必要があり、高浜1号機もその対象となる。

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