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H3ロケット4号機打ち上げ成功 開発も軌道に、H2A譲りの高い信頼性を実証

産経ニュース 2024年11月4日 16時24分

日本の次世代主力ロケット「H3」4号機が4日午後3時48分、種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)から打ち上げられた。搭載する防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を予定通り分離し、打ち上げは成功した。H3は初号機が昨年3月、打ち上げに失敗したが、徹底的な原因究明を行って対策を施した2、3号機は成功。4号機で3機連続の成功となり、開発も軌道に乗り始めた格好だ。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)の山川宏理事長は4日夜、同センターで記者会見し「打ち上げは延期が続いたが、万全を期して臨み、成功をご報告でき安堵(あんど)している。今後も実直に実績を積み重ねていく」と晴れやかな表情で語った。

H3は、今年度中に50号機を打ち上げて引退する現在の日本の主力ロケット「H2A」の後継機として開発された。H2Aは、49号機中48機の打ち上げに成功し、世界的にも高い信頼性を誇る。H3が3機連続で打ち上げに成功したことは、その高い信頼性を受け継いでいることの実証で、今後の衛星打ち上げ受注にも弾みがつきそうだ。

また4号機は、H3として初めて地球からの高度約3万6000キロに位置する静止軌道への衛星投入に挑み、成功した。静止軌道は民間衛星の打ち上げ需要も大きいことから、日本が宇宙ビジネス拡大を狙う上で、極めて重要な一歩となった。

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