ヒューリック杯第９５期棋聖戦五番勝負の第３局に勝利し、５連覇と自身初となる永世称号「永世棋聖」の資格を獲得した藤井聡太棋聖（２１）＝竜王・名人・王位・王座・棋王・王将＝は２日午前、対局が行われた名古屋市中区の万松寺で記者会見し、一夜明けて「まだ実感はない」としながらも、永世称号を手にした喜びを語った。
「初めて取ったタイトルが棋聖で、あれからもう５年もたつのかと感慨深かった。その棋聖の永世称号を取れて、うれしく思います」
昨夜は師匠の杉本昌隆八段にタイトル防衛と永世棋聖の称号獲得を報告し、「お祝いのメッセージをもらいました」。宿泊先のホテルには夜遅く戻り、午前０時半ごろに就寝、７時半に目覚めたという。「よく眠れ、しっかりと休めたと思う」と話した。
今シリーズについては「判断が難しい局面が多く、今までにない経験を積めた。そうしたことを経験できたことは大きかった」と振り返った。
今後の目標については「永世棋聖は一時代を築いた方々がとった称号。一層実力を高めていき、活躍をしなければいけないと思っている」と力強く抱負を述べた。