秋の楽しみといえば紅葉観賞。名所は数多くありますが、私が忘れられないのは福島県奥会津エリアにある「霧幻峡の渡し」の紅葉体験です。
秘境路線として鉄道ファンの間で有名なJR只見線の早戸駅の対岸にかつてあった三更(みふけ)集落。その住民の足だった渡し舟が平成22年に復活し、廃村になった集落へ運航しています。
岸から見る山々の紅葉も絶景ですが、メインは舟からの景色。川面をすべるように進む渡し舟から岩壁に色づく赤・橙(だいだい)・黄色に染まった木々の紅葉が見られます。その鮮やかな色彩が水面にも映り込んで幻想的。とても美しく、時間が止まったかのような静かな景色を眺めながら、リラックスできるお気に入りの場所です。
周辺には、源泉かけ流し100%の絶景露天を楽しめる温泉施設やカフェもあり、時間を忘れてのんびり過ごせます。今年の運航も残りわずか(24日まで運航予定・要予約)。癒やしの旅を楽しんでみませんか。
「関東・東北じゃらん」編集長 吉田裕之
◇
舟の予約は5日前まで受け付ける。1艘(そう)の定員は6人。平日の問い合わせは、金山町観光物産協会(0241・42・7211)。