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富士山入山規制のリハーサル実施、山梨県、オーバーツーリズム対策で

産経ニュース 2024年6月19日 12時28分

山梨県は19日、7月1日に山開きする富士山の山梨県側登山ルート「吉田口登山道」の5合目での入山規制リハーサルを実施した。規制は山頂付近の深刻な混雑、夜通し寝ずに登る「弾丸登山」によるマナー違反などのオーバーツーリズム(観光公害)対策として今シーズンから導入。初の取り組みのため実際の運用をリハーサルで確認した。

視察した長崎幸太郎知事は「入山規制はすべての登山者の安全のためでさまざまな調整をお願いすることもあるが、理解と協力をいただきたい」と要望した。

県職員ら約30人が参加してのリハーサルは、5合目の総合管理センター前から17日に完成した入山規制ゲートまでの間で行われた。

まずセンターの窓口でインターネットによる富士登山の事前予約の有無を確認し、予約済の登山者にはリストバンドを渡し、ゲートに向かわせる。予約していない登山者にはその場で通行料2000円を徴収しリストバンドを渡す。ゲートでは警備担当者がリストバンドをしている登山者のみを通行させていく。

担当者はリハーサルについて「連携面で若干の課題が見つかったが、全体的にはスムーズに進行できた」と振り返った。

山梨県では条例を制定し、県道である登山道の5合目と6合目の間の一部を県の施設として、この地点にゲートを設置し入山規制を行う。ゲートは午後4時から翌午前3時まで閉鎖し、この時間帯には入山できないようすると同時に、1日当たりの通行者上限4000人を超えた場合はそれよりも早く閉鎖する。夕方以降に5合目を出発する弾丸登山を防ぎ、これまで制限がなかった登山者数を規制する。ただ、山小屋宿泊者はこの規制に関係なく通行できる。(平尾孝)

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