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「備蓄米放出は慎重にすべき」と坂本農水相 大阪府・吉村知事の要望に「民間流通が基本」

産経ニュース 2024年8月27日 12時16分

コメの品薄が起きているとして、大阪府の吉村洋文知事が政府に備蓄米の早期流通を要望したことについて、坂本哲志農林水産相は27日の記者会見で、「(備蓄米を放出すれば)民間流通が基本になっているコメの需給や価格に影響与える恐れがあるため、慎重に考えるべき」との考えを示した。

同日に吉村氏から坂本氏宛てにコメの流通状況開示についての要望書が郵送されてきたと説明した。坂本氏は、政府の備蓄米を放出することで「さまざまな流通関係に影響を与える恐れがある」と強調。「よほどのことがない限り(備蓄米を放出すべきではなく)、慎重に考えないといけない」と繰り返し主張した。

また、コメの品薄については、「コメの在庫が最も少なくなる端境期である8月に南海トラフ地震臨時情報と、その後の地震や台風で買い込み需要が発生したこと。輸送業者がお盆休みに入った影響もあり、商品の搬入に停滞が生じたこと」が原因と分析した。「例年、新米は8月中には九州から千葉、茨城などの産地の早期米が出回り始め、9月には1年の4割程度まで本格的に出回る」と述べ、「平年より1週間程度(収穫が)早まる産地もあり、合わせて出荷も前倒しで行われる見込み。このためコメが品薄になっている状況は今後、順次回復していく」との見解を示した。

その上で、「消費者の皆さんには、必要な量だけお米をお買い求めいただくなど、落ち着いた購買行動をお願いしたい」と訴えた。(西村利也)

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