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訪日客消費 9月で昨年超え5・8兆円 円安追い風、年間では8兆円規模に

産経ニュース 2024年10月16日 16時57分

観光庁は16日、今年1~9月の訪日外国人客の旅行消費額の累計が約5兆8000億円に達し、調査を始めた平成22年以降で過去最高だった昨年1年間の約5兆3000億円を上回ったと発表した。今年は年間で8兆円規模に達する見通し。新型コロナウイルス禍からの回復が進み客足が回復するなか、歴史的な円安が追い風となった。

直近の7~9月の旅行消費額は前年同期比41・1%増の1兆9480億円。国・地域別では中国がトップの5177億円で全体の25%強。台湾2844億円、韓国2285億円、米国1860億円と続き、アジアや米国が上位を占めた。

1人あたりの消費額は前年同期比6・7%増の約22万3000円で、コロナ禍前の令和元年同期よりも37%高い。

客足も好調で、同日の日本政府観光局(JNTO)の発表によると、1~9月の訪日客数は累計約2688万人となり、昨年1年間の累計(約2507万人)を上回った。元年の年間約3188万人を上回る過去最高のペースで、3500万人が視野に入る。

9月単体では287万2200人で前年同月比31・5%増。コロナ禍前の元年同月比でも26・4%増となり、8カ月連続で月ごとの過去最高を記録した。国内の地方路線や直行便が増加したことや、各国で連休があったことなどが影響。中国からの訪日客は、前年同月の2倍にあたる65万2300人だった。秡川直也観光庁長官は同日の定例会見で、「過去の取り組みが時間差で効いきている。人数が増えれば(観光公害など)問題があるのでなるべく早く対応していきたい」と述べた。

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