神戸市は15日、垂水沖で発見されたクジラの死骸の処理方法について、骨格標本として活用する方針を決めたと発表した。
市によると、クジラはヒゲクジラのメスとみられ、体長約14メートル、体重約13トン。10月30日に発見され、一時は神戸港内の防波堤付近にロープで係留されていたが、台風の接近に伴う緊急避難措置として、神戸市内の埋め立て処分場に陸揚げされた。
市は水産庁の「鯨類座礁対処マニュアル」などに則って処理方法を関係機関と検討。国内の博物館から標本として活用したいという申し出があったため、死骸を土砂で覆って約3年間保管し、骨格を取り出す方針を決めた。
費用については、クジラの調査に関する水産庁の補助事業を活用する予定。最終的な経費は、作業に当たる業者などの入札を実施した後に確定する。来年3月までに埋設作業に入る見通し。