暴力団のいない明るく安全な地域社会を目指し、警視庁暴力団対策課は15日、東京都台東区や区内を所轄する浅草、上野、下谷、蔵前の4警察署などと合同で「台東区暴力団追放キャンペーン」を開催した。集会後、パレードでまちを練り歩き、地元住民らに暴力団排除へ団結を呼びかけた。
集会では浅草署の寺岡博之署長があいさつし、「暴力団員数は減少しているが、潜行する傾向にあり、把握がしづらくなっている」と指摘。暴力団とは別枠の匿名・流動型犯罪グループ（トクリュウ）が特殊詐欺や闇バイトを主導するなど暗躍していることから、「暴力団が減っても悪い連中はトータルでは減っていない可能性がある」として、対策強化を誓った。
パレードは今回、地元のイベント「浅草サンバカーニバル」と共同開催。4署長らが横断幕を掲げてカーニバルの先頭を歩き、暴力団排除をアピールした。
警視庁によると、都内の暴力団構成員（準構成員含む）は約3250人（昨年末時点）。台東区では平成19年からコロナ禍の2年を除き毎年、キャンペーンを実施しており、今回が16回目という。