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サクラ食い荒らすクビアカツヤカミキリ、京都でも被害木初確認 生態学ぶ講習会も

産経ニュース 2024年8月8日 10時22分

サクラやウメ、モモなどの樹木を食い荒らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の成虫と被害を受けた木が京都府福知山市で見つかった。府内では7月に京都市西京区と向日市で成虫や被害木が初めて見つかり、府が警戒を強めていた。農業などへの被害も懸念されるため、府は生態や防除方法を学ぶ府民向けの講習会を開く。

中国やベトナムなどが原産のクビアカツヤカミキリは成虫で体長2・5~4センチで、首の部分が赤く、光沢のある黒色の体が特徴。6月~8月に成虫となり、樹木の幹や樹皮の割れ目に産卵、孵化(ふか)した幼虫は樹木を枯死させるまで食い荒らす。繁殖力が非常に強く、国内では平成24年に愛知県で初めて確認され、全国各地に被害が広がっている。

府によると、7月31日に福知山市三和町で成虫の目撃情報が寄せられため、8月1日に現地調査を実施。同町の上川合と岼(ゆり)の2地区で、成虫計17匹と被害を受けたサクラやウメの木計14本を確認した。被害木からは幼虫が排出するフンと木クズの混ざった「フラス」が発見されたという。

調査にあたった職員がその場で成虫を補殺。被害木に成虫の飛散を防ぐ防風ネットを巻き付けるなどの対策を講じるとともに、周辺地域の被害状況を調べた。

京都府の担当者は「被害の拡大を防ぐには早期発見が重要。見つけたらすぐに殺処分した上で、通報してほしい」と呼び掛けている。

情報提供は府自然環境保全課(075・414・4706)。ウェブフォームからも受け付けている。

クビアカツヤカミキリによる被害確認を受け、府は8月19日に八幡市のさくらであい館イベント広場「淀」で、8月30日には福知山市の三段池公園総合体育館で、宗實(むねざね)久義氏(樹木医・環境カウンセラー)によるクビアカツヤカミキリの生態や防除方法に関する講習会を開く。参加無料で先着順。(橋本亮)

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