草花を伝統的な技法で生ける「華道」の伝承や文化の発展につなげるため、各流派の家元らでつくる「日本いけばな伝統文化協会」(事務局・大阪市)が新たに設立され、記念式典が京都市内で開かれた。
室町時代に成立し、自然や人々の生活に深く根差してきた華道は昨年12月に国の登録無形文化財となり、流派の枠を超えて保護や継承活動に取り組むことを目的とした同協会が保持団体として認定された。伝統的な技法や花型を持つ全国の112流派(同月時点)が所属し、式典では文化庁の都倉俊一長官から認定証が授与された。
顧問を務める池坊専好・池坊次期家元は「大きな出発点。華道の発展に向けて心を一つにして切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」とあいさつ。都倉長官は「華道はわが国の生活文化の代表格。多様で奥深い日本文化を体験したいというインバウンド(訪日外国人客)も増えている」と期待を寄せた。(杉侑里香)