淀川水系宇治川の天ケ瀬ダム(京都府宇治市)で13日、地域振興を目的とした初めての観光放流が行われた。ダムの中央にあるゲートから毎秒約18立方メートルの水が勢いよく噴き出し、川下りの参加者らが間近で放流を楽しんだ。
国土交通省は、治水機能の強化と発電量の増強に加え、ダムがある地域の振興を両立させる「ハイブリッドダム」の取り組みを推進。天ケ瀬ダムでは今後も観光放流を続ける。
同ダムでは同日、淀川沿いの各地で開催されたイベント「淀川クルーズフェスティバル」(淀川舟運活性化協議会主催)の一環として「Eボート川下り&とっておき体験」出発式が開かれた。式では、淀川ダム統合管理事務所の善本隆典所長が「記念すべき放流が、天ケ瀬ダムの歴史の一ページとなる」とあいさつ。参加者は京都市伏見区の船着き場を目指して手こぎボートで宇治川を下っていった。