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子供たちへの社会貢献活動 和歌山「キワニス賞」に八巻由実子さんさんと「パパチカ」

産経ニュース 2024年8月29日 18時40分

社会奉仕団体「和歌山キワニスクラブ」(西口伸会長、66人)が子供たちのための優れた社会貢献活動に取り組む個人・団体を表彰する今年度の「第30回キワニス賞」に、和歌山市で外国籍の子供たちに日本語などを教えている八巻由実子さん(69)=和歌山県紀の川市=と、和歌山市を拠点に活動する父親たちのボランティアグループ「パパチカ」がそれぞれ選ばれた。

同クラブは平成5年に設立。毎年「キワニス賞」の表彰を行っている。八巻さんは青少年健全育成と国際交流親善に、パパチカは青少年健全育成に貢献があったとして選出。同市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で表彰式が行われた。

八巻さんの本職は、大阪市の日本語学校教員。和歌山市では、日本語が十分に話せない外国籍の子供たちを対象に、平成26年から日本語教室「わがっ子(和歌山から外国につながる子供たち)」をボランティアで開設している。日本語がわからないことから学習に支障をきたしたり、友人とのコミュニケーションをとれなかったりといった困難な問題を解決することなどが目的で、週に1度、「楽しく明るく」をモットーに、日本語教育や各教科の教育のほか、学校生活、社会生活のサポートも行っている。令和5年度は計213人が学んだ。

八巻さんは「子供たちが日本語と母語の間で自分自身のアイデンティティーを見つける手掛かりになってくれたらうれしい。日本に来てよかった、和歌山に住んでよかったと大人になって話してくれたら大成功です」と話した。

一方のパパチカは、「パパ」の「チカラ」で地域と子育てを盛り上げようと、子育て中の父親たちが集まって平成25年に結成。親子で地域愛をはぐくむ機会を提供しようと和歌山城(和歌山市)の塗り絵を制作して子供たちに配布した。以後も、地元企業などから資金面の協賛を得て、熊野本宮大社(田辺市)、高野山(高野町)や「ロケット発射場」(串本町)など県内の名所の塗り絵を制作し、第10号までの冊子を発刊。計約15万冊を子供たちに無料配布してきた。

代表の団体職員、額田康夫さん(50)は「10号で一区切りにしようと思っていたらこの賞をいただけた。まだまだ社会から応援してもらっている、とメンバーで話し合った。パパチカからジジチカになるまで地域活動に頑張ろうと思っています」と話した。

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