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20年ぶりのこけら葺き替え完了 春日大社桂昌殿

産経ニュース 2024年8月27日 19時27分

江戸幕府第5代将軍・徳川綱吉の生母、桂昌院が寄進した春日大社(奈良市)境内の桂昌殿(同市文化財、内部は非公開)で、約20年ぶりのこけら葺(ぶ)き屋根の葺き替えが完了した。

桂昌院は仏教に帰依し、京都、奈良の寺院などの復興にも尽力。大社によると、桂昌殿は桂昌院が藤原氏の末裔であることなどから元禄12(1699)年に天下太平を祈願する祈祷殿として藤原氏神の大社に寄進した。

正面の蟇股(かえるまた)という建築部材に徳川将軍家の三つ葉葵紋の金具、屋根両側面の妻を飾る懸魚(げぎょ)にはフジの彫刻も施されている。

3月から素屋根を設け、古い板をはがすなどした後、スギの薄板を葺いていった。約5万枚を使い、古来の美しさがよみがえった。

春日大社は「南都の社寺の復興などに尽くした桂昌院寄進の建物で、伝統的なこけら葺きの美しさを知っていただきたい」としている。

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