昨年11月に開催された「浜松国際ピアノコンクール」で、日本人として初の優勝を飾ったピアニストの鈴木愛美(まなみ)さん(22)が、地元の大阪府箕面市の特命大使「箕面ピアノ音楽大使」に任命された。母校の市立豊川南小学校で、原田亮市長から委嘱状を受け取り、「少しでも貢献して力になりたい」と意気込んだ。
鈴木さんは4歳からピアノを始め、府立夕陽丘高校音楽科を経て、東京音楽大学器楽専攻(ピアノ演奏家コース)を首席で卒業。現在は、東京音楽大学大学院修士課程に特別特待奨学生として在学しながら、数多くのピアノコンクールで結果を残してきた。
プロの演奏家による生演奏を児童らに提供する「学校クラスコンサート」の一環で母校を訪問した鈴木さんは、4年生の児童らを前にベートーベンの『エリーゼのために』などを演奏。「休み時間にドッジボールをしていた校庭を見て懐かしい気持ちになった」と笑みを浮かべた。後輩との交流について「とても楽しく、パワーをもらった。クラシックになじみがなくても楽しめるように考えた」と満足そうに話していた。
箕面市に対しては「まちの雰囲気が落ち着いていて、心が安らぐ」とし、「得意分野を通じて少しでも盛り上げられるように貢献したい」と語った。市によると、市内で開催されるイベントなどへの出演を企画しているという。