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デジタル技術使い偉人の企画展示案発表 大学生らがアーカイブ学ぶインターンシップ

産経ニュース 2024年10月3日 18時52分

文書や文化財をデジタル化し長期保存する「デジタルアーカイブ」の可能性について大学生たちが学ぶインターンシップが奈良市で開催された。大学生らはデジタル技術を使って過去の偉人をテーマにした企画展示を考案し、発表した。

デジタルアーカイブを巡っては、政府が全国の博物館で取り組みを加速する一方、扱える専門人材が不足しており、育成が急務となっている。今回のインターンシップは、デジタルアーカイブの仕事に触れてもらおうと、同分野の人材育成に取り組むIT企業「誠勝」(東京都)が開催した。

5日間の日程で、住友生命を創設し奈良にも滞在したことがある実業家・岡本敏行氏をテーマに開始。学生たちは誠勝が業務で使用している特殊なスキャナー機器などについて説明を受けた後、人工知能(AI)や機械学習を使って岡本氏の自叙伝のテキストデータからあらすじや特徴的なフレーズを抽出。それらを参考に、岡本氏の魅力を伝える展示方法を発表した。

「岡本氏のゆかりの地を巡るツアー」や、「岡本氏に学ぶ説得のコツ」など幅広い提案があり、同席した同社幹部から評価の声が相次いだ。

参加した奈良大3年の薗正輝さん(20)は「デジタル技術を活用することで、岡本氏の思想の概要や重要部分を理解することができた。効率的に情報を収集する方法を学ぶことができた」と振り返った。同社は「今後、デジタルアーカイブを活用したキャリア教育プログラムなどに力を入れていきたい」としている。

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