Infoseek 楽天

親子で楽しめる「淡水魚の宝庫」117種類の水生生物展示 さいたま水族館(羽生市) 埼玉「館」巡り

産経ニュース 2024年8月24日 13時0分

埼玉県は河川数が332本で、県面積に占める河川割合は3・9%と徳島県に次いで全国2位(県河川環境課)。そんな川に恵まれた特徴をいかして、県内で確認された魚類を中心に117種類の水生生物を集めて展示しているのが「淡水魚の宝庫」のさいたま水族館だ。

幼稚園児や小学生が学校の引率職員とともに来館することも多い。それゆえか、未就学児でも高い視線で見られるように、水槽の前に踏み台を設置するなど子供の見学に配慮しているのが特徴だ。

常設展示する本館に入ると、大きなひれのある朱色の魚が何匹も泳いでいる水槽が目に飛び込む。魚類学者である上皇さまのご提案で、日本とインドネシアの品種を交配して誕生した「ヒレナガニシキゴイ」が泳ぐ水槽だ。

先を進むと、上流、中流、下流と川の流れに沿って、それぞれゾーンを分けて魚類を展示。「1つの水槽に種類ごとに生き物いるので、他の種類と比較して観察できるような作り方をしています」と施設職員。

水槽の横には生物の特徴をわかりやすく説明した文章がある。上流ゾーンにはヤマメやニジマス。中流ゾーンでは、カワムツやウグイ。下流ゾーンではソウギョなどの大型の魚類が泳いでいる。外来魚のブルーギルやアメリカナマズがいる水槽もある。

特別展示では、毎回、テーマを決めて展示を作成。現在は、体の仕組みを紹介する特別展「魚体模型」を開催中(9月1日まで)。消化器官の模型があり、消化の仕組みなどをわかりやすく解説している。

本館を外に出て、コツメカワウソに出会えるコーナー「カワウソの渓流」に行く。訪れたときは午後の暑い時間。担当者は「朝か夕方ぐらいに動くことが多い。餌を食べてしまい遊ぶとのんびりと休む」。動く姿を見たいのならば涼しい時間に行くがベストだ。

敷地内の池ではコイのエサやりができる。コイ専用のエサ「おさかなごはん」(100円、1個まで)を買って体験してみよう。

本館の横には、魚やコツメカワウソをかたどったぬいぐるみやキーホルダーなどのグッズを販売するお土産店「さい水ショップ」がある。販売担当者は「サメとカワウソのぬいぐるみが『カワイイ』と人気です」と説明。全国に水族館は数あれど、まさに親子連れで楽しめる水族館だ。(昌林龍一)

■さいたま水族館 全国的に珍しい淡水魚がメインの水族館。荒川にすむ魚を中心に117種類の水生生物を展示、テーマを設けた特別展も開催する。令和3年からコツメカワウソの兄弟を展示している。入館料は、高校生以上400円(特別展期間500円)小・中学生100円(同200円) 未就学児無料。

■アクセスガイド 埼玉県羽生市三田ケ谷751の1。東武伊勢崎線羽生駅または加須駅からタクシーで15分。羽生駅東口からさいたま水族館無料直通バス(4~11月の特定期日、詳細は同水族館ホームページ https://www.parks.or.jp/suizokukan/)で約20分。羽生駅東口から羽生福祉バス(市内循環バス、有料)で約40分。東北自動車道羽生インターチェンジ(IC)から約5分。駐車場無料(午前8時~午後6時)。休館日は、ホームページで確認。【問】同水族館(048・565・1010)

この記事の関連ニュース