千葉県と成田空港周辺の9市町、国土交通省、成田国際空港会社（NAA）の4者が2日、オンラインでの協議会を開いた。同空港と周辺地域を一体的に発展させる動きを加速しようと、県とNAAとで構成する「推進体制準備会議」を4日に発足させることを決めた。同会議は周辺自治体の理解も得ながら、今年度内に一定の方向性を示す。
4者は平成30年、将来の滑走路の新設や延伸に伴う空港周辺の地域づくりのための「基本プラン」を決定した。令和2年には具体的な施策を盛り込んだ「実施プラン」を策定した。
その後、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、足踏み状態がみられたが、この間に、空港周辺の土地利用規制が緩和され、農地を含む土地が産業拠点開発のための事業にも使えるようになった。
こうした変化を受け、県とNAAとで先行的に準備会議を作り、空港周辺での産業振興策を探ることにした。
無秩序な地域開発を避けるための区分け（ゾーニング）を策定し、空港運営を支える人材の確保策や企業誘致策なども具体的に検討する。
熊谷俊人知事は2日の4者協議会後、記者団に対し「準備会議では、成田空港のエリア全体で『エアポートシティ』の実現に向けた取り組みを強力に進める」と語った。