江藤拓農林水産相は10日の記者会見で、キャベツの平均価格が平年の約3・4倍に急騰していることについて、「私が行くとんかつ屋さんはキャベツのおかわりが自由なので、多分大変だろうなと思う」と述べ、外食業や消費者の負担が増していることに理解を示した。
江藤氏は「都内のスーパーでは大玉1個1000円というビックリするような値段(で売られている)。これは農林水産業の持つ厳しい側面の表れだ」と指摘。「農家が値上がり分を全部利益として確保できているわけではない。大変な苦労をしながら出荷していることを理解してもらいたい」と呼びかけた。
農水省が7日発表した食品価格動向調査によると、先月23~25日の野菜小売価格(全国平均)でキャベツは平年比(過去5年平均)で約3・4倍、前週比で15%高の1キロ453円だった。キャベツ価格の高止まりについて、江藤氏は「少雨や低温が理由で成長が悪い」と説明。今後、農水省として正確な生育情報などをリアルタイムに消費者に伝える取り組みを実施する方針も明かした。