従来の健康保険証の新規発行が2日に停止され、マイナンバーカードに保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」に一本化された。利用方法や注意点などをQ&A方式でまとめた。
利用登録には3つの方法
Q マイナ保険証を利用登録するには
A ①医療機関や薬局の窓口に受付に設置してあるカードリーダーで登録する②マイナカードの専用サイト「マイナポータル」から手続きする③セブン銀行のATMから手続きする-といった3つの方法がある。
Q どう使うのか
A 医療機関の受付にあるカードリーダーにカードをかざし、本人確認のため、顔認証か4桁の暗証番号の入力を行う。
Q 顔認証などがうまくいかなかったり、カードリーダーに不具合があったりした場合は
A 医療機関の職員がカードの写真を確認して受け付ける方法がある。また、保険証の新規発行停止に伴い、加入している健康保険組合から保険資格の情報を記載した「資格情報のお知らせ」が送付されており、マイナ保険証と一緒に提示すれば、保険診療が受けられる。
経過措置は最長1年間
Q 従来の保険証は使えなくなるのか
A 保険証も経過措置として最長1年間は利用できる。会社員らが使う保険証は有効期限が記されていないので来年12月1日まで、国民健康保険に加入している人は有効期限まで使える。
Q 従来の保険証の有効期限が切れた後は
A マイナ保険証を持っていない人には、加入する健保から「資格確認書」が無償で順次交付されるので、医療機関に提示すれば、保険診療が受けられる。資格確認書の取得に申請は不要だ。有効期限は最長5年で、期限が過ぎても更新は可能になっている。
Q マイナ保険証のメリットは
A 医療費が高くなった患者の自己負担を抑える「高額療養費制度」も手続きが簡単になる。医師は受診歴や投薬情報のほか、特定検診の情報などを確認できるので、的確でスムーズな診療につながる。
また、米グーグルの基本ソフト「アンドロイド」を使うスマートフォンにはすでに搭載できるが、来春からは利用者の多い米アップルの「iPhone(アイフォーン)」への搭載も始まる。カードを持ち歩かなくてもスマホで対応できるため、利便性が大きく向上しそうだ。
(万福博之)