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絵画展示会場で音楽も アート作品と曲を融合 万博に向け発信、文化庁プロジェクト

産経ニュース 2024年8月19日 18時55分

京都に昨年本格移転した文化庁が、世界的な展開が期待されるアート作品と音楽をコラボさせたプロジェクト「MUSIC LOVES ART 2024―MICUSRAT」を大阪市内などで開催している。25日まで。17、18の両日、万博記念公園(大阪府吹田市)で行われた音楽フェスティバル「SUMMER SONIC」会場に3組の大型アート作品を展示。17日の夜には、ドローンと花火を組み合わせたパフォーマンスも演出し、来場者を魅了した。

プロジェクトは、2025年大阪・関西万博に向け、関西を中心とした日本を文化芸術のグローバルな発信拠点とするため、大阪市や周辺企業の協力を得て実施。同市内では梅田や中之島など12カ所で10人のアーティストの作品を展示し、音楽とアートのコラボのため、音楽が流れる会場も多数見られた。

ダイビル1階のエントランスに飾られた渋田薫さんの「Singin,in the Rain」と「ミライムジーク」は、ミュージカル『雨に唄えば』に着想を得た絵画で、音を聴いて創造した色や形を即興で表現している。

また、中之島フェスティバルタワー・ウエスト3階では、大谷陽一郎さんの「はん/えい#1 #3」を展示。漢字に興味を持つ大谷さんは、中央に「繁栄」と「反映」を描き、一面に「はん」と「えい」と読める約50種の漢字をさまざまなサイズで組み合わせて波紋を作り出した。

万博記念公園では、交通事故にあった10年前から独学で絵を描き始めたGOMAさんが、「再生」をテーマに水の波紋を点描で表現した「ひかりの滝」を展示。GOMAさんは花火と組み合わせたドローンショーで、手塚治虫の「火の鳥」に触発された独自の火の鳥「阪栄の火の鳥」を表現した。

文化庁の都倉俊一長官は「若いアートの才能と世界に発信する音楽を融合させた。その弾みを来年の万博につなげたい」と話した。

大阪市内の展示には案内板などがないため、詳細は同プロジェクトの公式ホームページで。(田中幸美)

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