皮や骨を取ったり、三枚におろしたり…。下ごしらえに手間がかかるイメージが強い魚の中で、シシャモは手早く料理できて僕にとってはありがたい食材です。プチプチとした子持ちシシャモの食感もおいしさを引き立てますね。開封した使いかけの天ぷら粉を利用して、天ぷらにしようかな?
「それなら、衣にこれを足して、ひと工夫してみましょう」と、江上料理学院副院長、江上佳奈美先生が青のりを持ってきてくれました。
天ぷら粉を水で溶いて青のりを加え混ぜます。天ぷらの衣を作るのは意外と難しいですよね。小麦粉に卵、冷水を混ぜて、でも、混ぜすぎてはダメで。手軽に使える天ぷら粉も、僕にとってはお助け食材です。
「食用油の値段が高くなっているし、今日は少なめの油でも作れる揚げ焼きにしましょう」と江上先生。
フライパンに1センチほどの深さまで油を注ぎ、加熱しました。シシャモの頭を持って衣にくぐらせ、フライパンに並べていきます。油がはねないように、そっとおくのがコツです。裏返して、両面に熱を通すと、揚げたのと同じようにからりと仕上がりました。
スダチやユズ、レモンなどのかんきつ類を添えるのがおすすめ。揚げたてにギュッと搾っていただきます。
さくっと軽い歯触りとともに、青のりの磯の香りが口に広がります。青のりがシシャモの生臭みを消す役割をしています。「卵がプチプチとしておいしいですぅ」とひなちゃん。調味料をつけなくても、かんきつの爽やかな風味だけで十分。みんなそろって頭から尾まで完食し、カルシウムもばっちり補給できました。
材料・3~4人分
シシャモ………………………10尾
青のり……………………小さじ2
スダチ(レモンなどでも)…適量
天ぷら粉………………………40グラム
揚げ焼き用の油………………適量
作り方
❶ボウルに天ぷら粉、水70ミリリットルを入れて混ぜ、青のりを加え混ぜる。
❷フライパンに1センチほどの深さまで油を注ぎ入れ、中火で熱する。
❸シシャモを5尾ずつ2回に分けて加熱する。頭を持って①の衣にくぐらせ、②に並べ入れる。両面を色よく揚げ焼きにし、バットなどに取って油を切る。フライパンに、減った分の油を足して熱し、残りのシシャモも同様に揚げ焼きにする。
❹器に③を盛り、スダチを添える。