奈良ホテル（奈良市高畑町）は、今年で創業１１５周年を迎えるのを記念し、昭和９年頃に外国人客に向けて土産として配っていたうちわを復刻した。環境省が地球温暖化対策の推進を呼びかける「クールアース・デー」の７日に、ホテル来館者にプレゼントする。
持続可能な開発目標（ＳＤＧｓ）の一つ「気候変動に具体的な対策を」の一環として同ホテルが独自に開催。うちわは竹製で２種類あり、それぞれ日本画の巨匠、横山大観の「燕に山」と川合玉堂が描いた「月に鵜飼」の２作品がデザインされている。
当時ホテルの経営を手がけていた旧鉄道省が特注したもので、原画はメインダイニングルーム「三笠」に展示されている。
うちわは、７日に来館して公式ＴｉｋＴｏｋをフォローするか、ＪＲホテルメンバーズアプリをダウンロードした人に、先着１００人でプレゼントする。ホテルショップでは８日から１本２５００円（税込）で販売するほか、今後は宿泊プランの特典としても検討されている。
また、奈良の伝統工芸「奈良団扇（うちわ）」の老舗の池田含香堂が協力して制作した当時のうちわのレプリカが、７日から本館のショーケースで展示される。