スウェーデン・アカデミーは10日、2024年のノーベル文学賞を韓国の女性作家、韓江(ハン・ガン)さん(53)に授与すると発表した。毎年〝候補〟に挙がる村上春樹さんの母校、兵庫県西宮市立香櫨園(こうろえん)小学校で発表の様子をインターネット中継で見守った同級生や近隣住民、同校の教員ら約10人からはため息が漏れ、落胆が広がった。
村上さんと小学6年の時に同じクラスで、休み時間には一緒に漫画を描いて遊ぶ仲だったという頭井(ずい)治男さんは「(ノーベル文学賞を)とってくれ」という気持ちで発表の様子を見守ったという。受賞は逃したが、「候補になるだけたいしたもの。また来年とれるように頑張ってほしい」と期待を込めた。
今年受賞すれば、1994年の大江健三郎氏以来30年ぶりの日本人の受賞だった。2017年には日系英国人作家のカズオ・イシグロさんが同賞に選ばれている。