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海自がレシピ考案「艦めしーふーど」を飲食店で 京都・舞鶴

産経ニュース 2024年7月19日 13時51分

かつて旧海軍の鎮守府が置かれ、現在は海上自衛隊の基地がある京都府舞鶴市に、海自カレーに続く海自ゆかりの新名物メニューが登場した。海自が考案した地元の水産物を使ったハンバーガーなどの「艦めしーふーど」のレシピを基に、市内の飲食店がアレンジを加えて提供している。艦めしーふーどが一般の飲食店で食べられるのは舞鶴だけ。観光振興や地産地消による地域経済の活性化に期待が集まる。

海自では部隊などで提供される食事を「艦めし」と名付け、レシピをホームページで公開している。また昨年の中国による日本産水産物の輸入停止を受け、国内での消費拡大を目的に国産水産物を使った艦めしーふーどの開発や、SNS(交流サイト)などでの発信にも積極的に取り組んでいる。

それに目を付けた舞鶴商工会議所が、舞鶴市内にある食料などの補給を担う舞鶴造修補給所と、調理担当の「給養員」を養成する第4術科学校に協力を依頼。昨年10月から市や地元の水産業界団体とも連携し、舞鶴オリジナル商品の開発を進めた。

完成したのは舞鶴近海で多くとれ、淡泊な味で調理の工夫がしやすく、原価も安いシイラ(マヒマヒ)とトビウオを使った3品。このうち舞鶴に所在する第23航空隊のヘリコプターとトビウオをかけた「第23航空隊飛魚(とびうお)フライバーガー」は、バンズにトビウオのフライとタルタルソースを挟んだ新しいバーガーとなっている。

第4術科学校が所有する旧海軍の調理教科書「海軍割烹(かっぽう)術参考書」のレシピを参考にして開発されたという「第4術科学校フィッシュコロッケ」は、ジャガイモとほぐしたシイラの身をタルタルソースで包み、パン粉を付けて揚げた一品。「護衛艦『ひゅうが』マヒマヒ丼」は、大型魚であるシイラと舞鶴に配備されている最も大きな護衛艦「ひゅうが」にちなんだもので、ご飯の上にタルタルソースのかかったシイラのフライがのる。

飛魚フライバーガーとマヒマヒ丼のレシピを担当した舞鶴造修補給所の林優孝糧食係長は「若い人が魚を食べなくなっているが、子供から高齢者まで幅広い年代の人に召し上がってもらえれば」と話す。3品は今後、それぞれの部隊などで提供される予定という。

今月13日からは舞鶴市内の飲食店13店舗が海自のレシピを基に、タルタルソースにしば漬けを加えたり、甘酢で味を付けたりするなど、それぞれ独自の工夫を凝らして提供を始めた。価格は300~1380円(税込み)。舞鶴商工会議所の桐村達也・中小企業相談所長は「基地のまち・舞鶴ならではの『艦めしーふーど』をぜひ食べに来てほしい」とPRしている。

商品の販売を記念し、舞鶴商工会議所はスタンプラリーを実施している。期間中に3店舗で艦めしーふーどを食べ、スタンプを集めて応募すると、抽選でキャップなどのオリジナルグッズがもらえる。11月30日まで。問い合わせは同会議所(0773・62・4600)。

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