水間鉄道（大阪府貝塚市）が、「だがし電車」を運行させた。走行中の車内には、数多くの駄菓子が置かれ、家族連れらが買い物を楽しんだ。
地元の駄菓子屋と連携したイベント「だがしワールド」で実現した。昨年は水間観音駅（同市）に留め置いた電車内で駄菓子屋をオープンしていた。一度だけ電車を動かした様子を交流サイト（ＳＮＳ）で発信したところ、「私も乗ってみたい」という要望が殺到したことを受けて、だがし電車の運行が決まった。
貝塚駅を出発した電車内は家族連れらで超満員に膨れあがった。子供たちは座席に置かれていた駄菓子に歓声を上げ、思い思いにかごに入れていった。終点の水間観音駅に着いても駄菓子を買い求める列は続き、電車が２往復半したころには、すべての駄菓子が完売になった。
水間観音駅構内に設置されたステージでは府内の駄菓子メーカーがバックアップするご当地アイドル「ｄａ－ｇａｓｈｉ☆（ダガシ）」のライブやマジックショーなどが行われ、縁日ブースなども設置。家族連れを中心に約千人でにぎわった。
水間鉄道によると、８月２５日までの期間中、同社全線が無料で利用できる「夏休みこども無料パス」が貝塚市在住の小学生約５千人に配布している。地元鉄道に乗ることを通じて、愛着を持ってもらうことを目的にしたもので、同社事業企画部は「だがしワールドを夏休みに実施したことで、子供たちにも楽しい思い出になったと思う」と話していた。
だがし電車は２７日と８月３日、２４日にも運行予定。