岡山「正論」友の会の第33回講演会が7月31日、岡山市北区のANAクラウンプラザホテル岡山で開かれ、ジャーナリストの井上和彦氏が「忘れられた日本の近現代史」と題して講演した。
井上氏は、1920(大正9)~22年にシベリア出兵中の旧日本陸軍が現地のポーランド人の孤児750人超を救出、日本赤十字社などが日本で療養させ本国に送った話を紹介し「戦時下の日本の歴史が封印され、知られていない」と憂えた。
ポーランド人はこの恩義を忘れていないとし、井上氏らがポーランド・シベリア孤児記念小学校を訪問した際「子供たちが君が代を歌って歓迎してくれて、感激した」と語った。
平成14年の天皇、皇后両陛下(現在の上皇さまと上皇后さま)によるポーランドご訪問や、阪神大震災の震災孤児がポーランドに招待されたことを挙げ、両国の長年の友好関係を説明した。
井上氏は「旧共産主義国家だが世界有数の親日国であるポーランドとの絆をつないでいかなければいけない」と訴えた。