京都に師走の訪れを告げる歌舞伎公演「吉例顔見世(きちれいかおみせ)興行」を前に、京都市東山区の南座で26日、出演する歌舞伎俳優の名前が書かれた看板を劇場正面に掲げる「まねき上げ」が行われた。
長さ約180センチ、幅約30センチのヒノキ製。「劇場が隅々まで大入りになるように」との願いを込めて、内に曲げるように太く書いた「勘亭流(かんていりゅう)」という独特の書体で、東西の人気役者の名前が書かれている。
25日から南座正面に足場が組まれ、取り付け作業を開始。26日午前9時に最後の一枚となる片岡仁左衛門さんのまねき看板が掲げられた。看板がそろうと通行人からは拍手が起こり、スマートフォンで撮影する人も見られた。
顔見世は江戸時代から続く恒例行事。今年は12月1~22日で昼と夜の部がある。10、16日は休演。