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20年ぶりに屋根葺き替え、春日大社の夫婦大国社 秋に作業完了

産経ニュース 2024年8月19日 20時17分

春日大社(奈良市)は19日、こけら葺(ぶ)き屋根の葺き替え作業を行っている末社・夫婦(めおと)大国(だいこく)社の素屋根内を報道陣らに公開した。摂社・若宮神社の手水屋(てみずや)(江戸時代)として重要文化財に指定されている建物で、作業は秋に完了する。

大国主命とその妻を祭る日本唯一の大国社といい、夫婦円満や縁結びの神様として知られる。建物は平安時代に若宮神社のお供えの調理場として創建され、後に夫婦大国も祭られるようになったという。

こけら葺きはサワラやスギの薄板を3センチ程度ずらしながら葺いていく伝統的な工法。7月から素屋根建設などを始め、古い薄板をはがして、下地の野地板を補修した上で新たなスギの薄板を葺く作業を始めた。

建物は幅約12メートル、奥行き約7メートルで、葺く板は約6万6千枚。職人が竹くぎを使って丹念に葺いており、再び美しい屋根を見ることができそうだ。春日大社は「20年ぶりに葺き替えることができ、ありがたい。秋にはよみがえった夫婦大国社にお参りしていただきたい」としている。

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