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千葉市、佐賀県と18日に相互交流協定締結へ オオガハス栽培ノウハウ共有 地域の魅力向上

産経ニュース 2024年7月17日 19時14分

千葉市は市の花のオオガハスの魅力をより広く発信しようと、同じくオオガハスが咲き誇る国指定特別史跡の吉野ケ里遺跡(佐賀県吉野ケ里町、神埼市)のある佐賀県と、18日に都市間交流協定を結ぶ。栽培技術や人材育成、鑑賞環境の整備に関するノウハウを共有し、お互いに地域の価値の向上につなげる。

佐賀のオオガハスは千葉とはこれまでも無縁ではなかった。

平成5年にオオガハスの発祥の地として知られる東京大学旧緑地植物実験所(千葉市花見川区)から、熊本国府高校(熊本市)が分根を受けた。そこで栽培された後、同27年に佐賀県立吉野ケ里歴史公園に同高校からさらに根分けされた。今春には千葉市からも初めて、佐賀県に直接、30株が分根された。園内のハス池では今年、開花から10年を迎えた。

千葉市では2年前に、「大賀ハス開花70周年記念フォーラム」も開かれ、同歴史公園の関係者も出席した。ここでの出会いも弾みとなり、協定に向けた話が進んだ。

オオガハスは「奇跡の花」といわれる。植物学者の故・大賀一郎博士らが昭和26年に千葉市検見川(現・花見川区朝日ケ丘町)で古代ハスの実を発掘し、翌27年7月18日に約2千年ぶりに花を咲かせた。その日にちなみ、今回の協定の締結日には18日が選ばれた。

同歴史公園で、千葉市の神谷俊一市長と佐賀県の山口祥義知事が締結式に臨む。

両自治体はそれぞれに、協定に関する総合窓口を設け、ボランティア体制づくりやハスを活用したイベントの開催、国内外に向けたコンテンツ開発を進める。

神谷市長は11日の記者会見で、「オオガハスは歴史・文化的な資源であり、国内外のさまざまな人をつなぐ。佐賀県との相互交流を強めていきたい」と語った。

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