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古着を「廃棄」から「リユース」へ 自治体と連携して布資源を回収 ふくのわ(3)

産経ニュース 2024年9月11日 9時0分

古着のリユースでパラスポーツを支援する「ふくのわプロジェクト」(産経新聞社主催)は、郵送での寄付だけでなく、自治体やスポーツ施設と協力し、東京都内を中心に古着の回収拠点「ふくのわBOX」を14カ所設け、布資源の回収を進めている。

平成30年からBOXを常設する東京都世田谷区のリサイクル普及啓発施設「エコプラザ用賀」は、年間40トン以上を回収する基幹拠点の一つだ。古着を入れる専用箱6つと、毛布やシーツなどを回収できるカート4台を設置。開館中、いつでも投入できる便利さから区民に喜ばれているという。

「衣替えの時期は箱からあふれるほど集まる」と横山寛仁館長。昨年度から館内では古着以外にも、区民から持ち込まれた家電などの不用品を扱うリユースコーナーも設置し、相乗効果で来館者が前年比1.7倍に増えた。「BOXが来館のきっかけになっていてありがたい。よりリユースへの関心を高めてもらいたい」と話す。

環境省の調査では、わが国では家庭から手放される衣類の約66%、45.8万トンが可燃ごみなどとして捨てられている。古着のリユースは環境負荷低減に不可欠で、同区清掃・リサイクル部の荒木義昭事業課長は「ふくのわは事業者と連携してしっかりと古着をリユースできる仕組みであり、国内のパラスポーツ推進にもつながる良い取り組みだ。今後も協力してごみの少ない社会をめざしたい」と話している。

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