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面接は伝えるべき点を伝えられているかを意識しよう プロが指南 就活の極意

産経ニュース 2024年10月3日 14時0分

就職活動で避けては通れない面接。これまでの人生を振り返り、企業にアピールできるようなエピソードがないと感じている就活生も多いのではないでしょうか。就活生には固定概念にとらわれてほしくないのですが、同じエピソードを伝えても面接官の評価は異なるということです。そのため、「成果を出した経験がない」「すごい経験がない」と悩んでいる学生には表層的な部分ではなく、自分が大切にしている価値観や考えなど自分の魅力を探し、面接で表現してほしいです。

就職活動は、全てが〝真〟であるわけではありません。中には、エピソードを盛ったり偽ったりしてアピールする学生もいます。また、マイナス部分はオープンにはせずに隠してコミュニケーションをとることが多いのが就職活動です。そのため、企業も本質的な〝学生らしさ〟を探し、人間性や個性を判断し評価しようとします。だからこそ、学生には結果や経験ではなく自分自身(価値観や強み)を主張するように意識してほしいと考えています。

ただし、自分自身を一方的に主張するのは避けましょう。最終的な企業の判断基準は「仕事への貢献度」です。そのため、結果や経験ではなく仕事で貢献できるか、この視点で企業は評価しているという事例をご紹介します。

〇書類選考時の学生の評価例

1、「○○の分野に関心を持ち、ゼミでの研究やボランティアでもその分野の知識を深めている。実際にしたい仕事を見据えて努力している点が評価できる。文章も明快で文句なし。どの部門に入れても活躍するだろうが、本人にしたい仕事をさせないと他社にとられてしまうかも。A」

2、「(当社に)入りたい一心なのか、書いていることがバラバラで結局なにをやりたいのか不明。全体的なポテンシャルの高さは感じられるので、1次には呼んでみては。B-」

3、「文章を書く欄も半分近くしか埋めておらず、内容も浅薄。字も乱雑。論外。C」

企業ごとに評価のつけ方は異なりますが、このように学生を(A、A-、B+、B、B-、C)などでランク付けし、Bをボーダーラインとして評価しています。

〇面接時の学生の評価例

1、Oさんについての評価;→次の選考へ上げる。

面接官1「いばりんぼ。ある意味鼻につくが、1人くらいこういうのがいてもいいのでは。ユーモアのセンスもあり、にくめない。正義感強い。営業向き。A-」

面接官2「リーダーシップをちょっと勘違いしているフシがあるが、○○部あたりでたたかれればのびそう。好かれるタイプ。B+」

2、Pさんについての評価;→次の選考へ上げる。

面接官1「当社に入りたいという気持ちが先行し、実際に入ってから何がしたいとか、できるとかを落ちついて考えることができていない。仕事能力的には普通と思われるが、ボーダーラインでは。B-」

面接官2「卓抜した英語力は評価できるし、明るさ、前向きさがある。子どもっぽいところもあるが、配属次第でのびるかも。○○役員に見ていただいては。B」

3、Qさんについての評価;→不合格

面接官1「親の話をしすぎる。親といっしょに住める配属地にこだわりすぎ。希望でない配属をしたら辞退するタイプと思う。全体に悪くないのだが、親離れできていないのはネック。B-」

面接官2「優等生タイプ。感じはいい人。ただ、自分以外の価値観に対する想像力がない。能力的には惜しいが配属を考えると不合格。C」

4、Rさんについての評価;→不合格

面接官1「多分、とてもいい人。緻密に考えるのは苦手そう。といって行動力や積極性にも見るべき点なし。B-」

面接官2「やさしくて好かれるタイプ。しかし要領よく仕事をさばけるタイプではない。専門の研究はすばらしいが、当社では役に立たない。C」

上記を見て頂ければ分かると思いますが、次の選考に上がった人は必ずしも完璧ではありません。例えば、Oさんについては企業によっては不合格になることがあるかもしれません。これらは企業の風土や社風、今後の方針などによって評価も変わってきます。就活生からするとどの企業も同じような感覚で面接をする学生もいるかもしれませんが、学生一人一人が違うように企業もどこも同じではなく違うのです。

そのため、結果に一喜一憂することなく「伝えたい自分は伝えられているか」「企業が求める人物像に合致するか」「会社に貢献できる人材になっているか」など伝えるべき点が伝えられているかを意識して面接に臨むようにしましょう。

また、不合格の人にも良さがあるということです。では、どのような人が次の選考に進めるのか。それは「会社に必要な人かどうか」になります。そのために企業がどのような人材を求めているのか、説明会やOBOG訪問で質問をして企業研究を行い、自分と企業との接点を就職活動ではアピールをするようにしましょう。(「内定塾」講師 齋藤弘透)

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