古着の寄付を募ってリユースし、その収益でパラスポーツを応援する「ふくのわプロジェクト」(産経新聞社主催)のオフィシャルパートナー、富士紡ホールディングス(HD)は、平成28年のプロジェクト開始時から参画し、運営のサポートや古着の回収などを行っている。
もともとパラスポーツやバリアフリーへの関心が高かったうえに、グループにアパレル企業を抱え、ファッション産業の大量消費・大量廃棄サイクルに問題意識があった。プロジェクトを通じ、リサイクルや障害者福祉などに取り組むことで、社内には意識の変化が生まれているという。
グループ全体で年2回、衣類回収強化週間を設けており、「特にサステナビリティー(持続可能性)への関心が高い、若い世代からの反応が目立つ」と同HD広告宣伝部次長の近野英樹さんはいう。
東京本社では常時回収を行っている。それを知った愛媛県の工場の若手社員から「参加したい」と声が上がった。現在では食堂に、家庭用の寄付宅配キット「おうちでふくのわ」を設置、気軽に寄付できるようになっている。近野さんは「会社を挙げて社会貢献に力を入れることで、会社に誇りを持ってくれるようだ」と語った。