登下校時の見守りや祭りでの雑踏警備などで活躍し、京都の安全を守る京都府警の「平安騎馬隊」に1歳のオスの新馬が入隊した。「6代目愛宕号」として任命され、今後調教を経て警察活動へのデビューを目指す。
平安騎馬隊は、平安遷都1200年を機に平成6年に創設された。京都にある山の名前にちなみ、小倉号▽大江号▽笠置号▽鞍馬号▽大文字号▽愛宕号-の6頭体制で活動している。任務は、葵祭や時代祭での雑踏警備や観光地のパトロール、防犯・交通安全教室での府民とのふれあいなど多岐にわたる。
23日、平安騎馬隊庁舎(左京区)でお披露目式が行われ、正式に6代目の愛宕号として任命された。歴代の愛宕号から受け継いできた「むながい」などの馬具が貸与された。6代目の愛宕号は日本乗系種で1歳のオス。「鹿毛」と呼ばれる濃い茶色の毛色と人懐っこい性格が特徴だ。
式の最後、馬場に放牧された愛宕号は自由に周辺を駆け回ったり、干し草を食べたりする元気な姿を見せた。
平安騎馬隊ではこれまで競走馬や乗用馬としての経験があり、すでに調教された馬を採用してきたが、6代目の愛宕号は調教経験がない。約3年をかけて騒音や観衆への恐怖心を克服させる調教を経て、警察活動へのデビューを目指す。
6代目愛宕号の世話を担当する南口佑美巡査部長は「(6代目愛宕号の)素直な性格をまっすぐ伸ばして、府民に愛されるエース馬にしていきたい」と決意を語った。(堀口明里)